他者の意見に共感する力を伸ばす取り組み
こんにちは。
ずぼら母ちゃんこと渡辺さつきです。
このところ就学までに身につけたい学習スキルへのサポート方法について書いています。
今回は、他者の意見に共感する力を伸ばす取り組みについてお話したいと思います。
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共感力とはどんな力?
共感を『新選国語辞典』(第七版)で調べると「他人と同じような感情・意見を持つこと。また、その気持ち。同感」とあります。
実際場面では「あぁ、わかるぅ。それって大変だよね〜。」って、相手の意見に相槌を打つことが思い浮かんだりしますが・・・
相槌を打つだけならば、処世術として、または、人間関係上のスキルとして身に付けることができます。
でも考えてみると、辞書の意味通りに、他人と同じような感情を持つっていうのは、すごく難しいことですよね。
同じような経験をしている場合は、もしかしたら同じような感情を持つことはできるかもしれないけれど、そうでなければ本当の意味で共感することって、本当に難しいです。
特に、自閉症スペクトラムのある人は、ない人とは少し認知の仕方が違ったりします。
だから、他人の置かれている状況を想像して、同じような感情を持ちましょうと言っても、なかなかそうはいかないという現状があると思います。
世の中はマジョリティの感覚が常識となるので、どうしても自閉症スペクトラムというマイノリティの方々の感覚はKYとなってしまうんですよね。
それでも、柚樹の場合は、かなり一般社会で通用するような共感性を身につけることができたと思います。
ある意味では、人間関係上のスキルがうまく身についたことによって、その辺の共感性という部分を刺激することができたのかもしれません。
共感性を育てるためには、まず共感してあげる
「共感性の低い人に共感して」といっても共感するってことがどんなことなのかがわからないので、当然共感はしてくれません。
では、どうするか。
こちらが、とことんお子さんに寄り添って、共感してあげることがまず大切なんですよね。
周りの大人が寄り添うことで、他者と同じような感情を持つ状態がスムーズに成立するわけです。
この共感状態を心地良いと思ってもらうこと。
楽しい共感状態を何度も何度も経験すること。
このことを繰り返すことで、共感するってことを身につけることができる可能性があるのではないかと思います。
少なくとも、柚樹は自閉症スペクトラムのない人ともかなり高い共感性を発揮しています。
一朝一夕では身につかないけれど・・・
この共感力は、一朝一夕では身につきませんでした。
でも知らず知らずのうちに身についていました。
柚樹の場合は、かなり小さいうちから柚樹にとことん寄り添おうと決めて接していたので、かなり長い時間をかけて取り組んできました。
中1の現在では、自閉症スペクトラム由来の公平性と、他者の考えを理解しようとする意識の発達で、かなり的を射た論議をすることができるようになってきました。
他者の意見に共感する力
他者の意見に共感する力はこうして必要なのでしょうか?
ここでの「相手の意見に共感する」というのは、相手の意見に従うという意味ではありません。
相手の意見を踏まえて、自分の意見をつくり上げるという意味です。
相手の意見を踏まえて、じっくり考えた結果、相手の意見と違う結論になることは、もちろん考えられることです。
ただ、相手の意見を踏まえているかいないかの違いは大きいと思います。
相手とともに考えを練っていくことで、より良い結論に導いていけますし、相手から寄せられる信頼感も全然違います。
まずは、相手に共感する力を身につけ、その上で自分の考えをしっかり主張しながら、議論ができるようなスキルを身につけていきたいものです。
これまで、我が家で取り組んできた共感性を高めるための取り組みについては、以前の記事にまとめてありますので、よろしかったらご覧ください。
自閉症スペクトラムだって共感性は高い!低いなんて誰が決めた?
自閉症スペクトラムの息子の共感性を高めた(と思われる)取り組み
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