算数に必要!ブロックやおはじきを操作する力
こんにちは。
ずぼら母ちゃんこと渡辺さつきです。
このところ就学までに身につけたい学習スキルへのサポート方法について書いています。
今回は、ブロックやおはじきを操作する力をつけたい時のサポート方法についてお話ししたいと思います。
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小学校1年生の学習では操作をしながら数を学習する
小学校に入学して数字の学習がひと段落すると、数の合成・分解やたし算・ひき算の学習が始まります。
ここで使われるのが、マグネットのブロックや算数用(?)のおはじきです。
マグネットのブロックはある程度の大きさがあり、磁石の力でバラバラ落ちないし、一部分を隠したりできるようなカバーもついているので、使い勝手がよく良くつかわれます。
おはじきは、プラスチックでできたとても軽く小さい物で、落としてしまったり無くしてしまったりと、ちょっと扱うのが難しいのですが、ある程度大きな数を習い始めると使い始めます。
当然ここでは、算数の計算のプロセスをブロックやおはじきなどの半具体物をつかって、理解しやすくしているのですが、細かい物を扱いなれていない(つまり不器用)と、操作するだけで精いっぱいになっちゃうんです。
具体的には、ブロックをつまんで、鉄板の台から外すのに時間がかかったり、はずして落っことしてしまったり(ちょっと落とすだけならいいんですが、中にはしょっちゅう落としてしまう子どもさんも)。
小さいことなのですが、いくつも問題を解いていると、だんだん、いつも僕(私)は遅いんだよな・・・と、気付いてきて、その積み重ねで劣等感を抱くことになってしまいかねません。
苦手意識は劣等感を生む
私は、子どもの成長の中では、劣等感というのは、出来るだけ抱かせない方がいいと思っています。
出来なくて悔しいという気持ちはバネになりますが、劣等感は無力感を生み出します。
「悔しい気持ち」から、「奮起」して、「頑張って」、「成功」。
この流れに必要なのが、頑張った時に結果を出せるだけの準備が整っているかという事です。
教育用語ではレディネスなどと言ったりしますが、とにかく、準備ができていないと、いくらその上に何かを載せようと思っても、なかなかうまくいかないことが多いのです。
目的を達成するために必要なのが操作する力
算数の学習においては、「数の合成・分解や、たし算・ひき算の考え方や計算の方法を学習する」というのが目的です。
その目的を達成するために、助けとなる道具がブロックやおはじきです。
つまり、この助けとなる道具を使いこなすことは、出来ていて当たり前のこととして、こうした操作の活動が仕組まれているわけです。
算数的には、ここで問題とされるレディネスは、数の概念ができているかどうかであり、ブロックが扱えるかどうかは検討されません。扱えて当たり前なんです。
だから、ぜひ、幼稚園の段階で、少なくともおはじきくらいの軽い小さい物を自由に操作できるような力を身につけておいていただきたいと思います。
細かい動きができる手指
赤ちゃんから大人になるまでに、人間の手は本当に驚くほど細かい動きができるようになりますよね。
赤ちゃんのうちは、物をつかむ時には、手全体を使って、握るようにしてつかみます。
積み木をつかむ時にも、力いっぱいに握っていますよね。
何かを食べる時もそうです。
手のひらまで使って握って、食べる時には手のひらの部分を口に押し付けるようにして食べています。
まだ、手をツールとして十分に使いこなせていない状態ですね。
それが、大雑把な動きながらも、いろいろな物をつかんだり、離したりといったことを繰り返していく中で、だんだんと細かい動きができるようになってきます。
積み木や食べ物を「つまめる」ようになってくるんですね。
手のひらの部分を使わなくても、物を持ち上げることができるようになるわけです。
指だけの操作―――これが細かい動きの基本です。
そうした手指の発達を支えるものは何か。
それは、もちろん、「日常生活の様々な動作」と、「遊び」という事になります。
日常生活の様々な活動で手指の発達を促す
日常生活では、様々な場面で手指を使います。
小さいうちから、何でもやらせちゃおうという気持ちで、何でもさせていくと結果的には、いろいろなことができる子どもになると思います。
急いでいる時には、お子さんにさせてしまうとかえって時間もかかるし、後片付けも大変だし、上手にできないし、、、など、マイナスに感じてしまう部分もありますが、時間的な、または精神的な余裕のある時には、是非いろいろなことをさせてあげてほしいと思います。
たとえば、「ボタンをかけること」という日常の動作があります。
これは、はじめのうちはなかなかうまくいきませんでしたよね。
特に、朝の忙しい時には出来るまで待ってられないし、第一出来るような気がしない・・・
なんてこともあるかもしれませんね。
1日に1回でもいいからやり始めよう
そんな時は、夜が練習の時間です。
パジャマに大きめのボタンが付いているものを準備しておきます。
はじめのうちは、穴にボタンを半分まで入れ込むところまでは、大人がしてあげます。
その状態で、お子さんにボタンをつかませて、えいっと引っ張って、ボタンをかけるんですね。
そうすると、お子さんもできたという達成感が味わえますし、もちろんボタンを引っ張りだすという部分の練習ができます。
十分、ボタンを引っ張りだす力が出てきたら、次は、穴の所にボタンを合わせるところまで大人がやってあげて、お子さんにボタンを穴に押し込むという部分と、ボタンを引っ張りだすという部分をさせるようにします。
同様に、十分に穴に押し込む力がついてきたら、次は、ボタンと、そのボタンに合う場所の穴に手をかけさせてあげて、ボタンをかけるという動作全部をさせます。
あとは、場所を間違えないように上から順に手探りでボタンと穴を合わせられるように練習を積みます。
これで、パジャマのボタンが自分ひとりでかけられるようになりますね。
パジャマにはだいたい4~5個のボタンが付いていますから、それだけで、毎日4~5回の練習ができることになります。
我が家では、練習用のパジャマ(ボタンの色が全部違っていて、ボタンホールもボタンの色と同じ色になっていて、子どもにも分かりやすいパジャマ)を使っていました。
はじめのうちは手がかかりましたが、自分でできるようになってくれるので、よかったなって思っています。
日常生活は訓練の場がいっぱい
ここでは、ボタンの掛け方の例を挙げましたが、日常生活の何でもが、手指の訓練になります。
おやつを食べる時でさえ、小さい物をつまみあげることや、大きなシュークリームを上手に食べること、または袋菓子の袋を破ることなど、様々な手指の使い方を練習できますよね。
ご飯を食べること、ご飯の準備をすること、お料理をすること、洗濯物を干すこと・たたむこと、なんでも練習材料になります。
是非いろいろなことをさせてあげてください。
練習させる時のコツは?
練習のコツですが、
その動作を分解していって、最後の部分から順々に手順を加えていって、最後には最初からさせるというやり方がおすすめです。←これポイントです!
この方法で練習するとストレスがたまりにくいです。
それから、いつでも楽しい気分で。
笑顔で、上手上手と励ましながら!ですね。
歌なんか歌いながらなんかもいいかもしれません。
とにかく、毎日のことなので、続けたくなるような感じでやってみてください。
遊びで手指の発達を促す
遊んでいる時にも、手指の発達はもちろん促せます。
折り紙
折り紙は簡単な折り方から難しい折り方まで、実にいろいろな本が出ていますね。
我が家では、レベル別にいくつかの本を使って折り紙をしていました。
簡単な本では3回折るだけというものもあり、小さいうちはこうした簡単なレベルの折り紙で楽しみました。
プラステン
このブログではおなじみのおもちゃです。
リングを棒に挿すこと、ひもに通すことなどができて、かなりいろいろな場面で様々な訓練ができる知育玩具です。
お人形さん遊び
我が家では、柚樹も姉・妹と一緒に遊んでいましたが、やはり女の子向けでしょうか。
りかちゃんやシルバニアファミリーで結構楽しく遊んでいました。
それぞれ、お家のパーツや食器などに細かい物が多く、それらを使う事で知らず知らずのうちに細かい動きをしていと様に思います。
プラレール遊び
プラレールは自由に線路を組み立てていけるのが楽しいみたいですね。
線路を組み立てる時もそうですが、線路に列車を置く場所を調整するときなどにも、手指の細かい動きをしますね。
粘土遊び
粘土遊びは手指全てを使って、自由に形を作っていくというのが、とてもよいです。
なんの形を作っていいのかわからないなどの時には、一緒につくりながら、簡単な物から真似させていくといいかも知れません。
砂場遊び
崩れないようにプリンなどを作るには、それなりに熟練の技が必要ですね。
また、トンネルを掘るなども、微妙な調整力が必要。
アイロンビーズ・アクアビーズなど
小さいビーズをつまみあげて、形にしていくのが楽しいですが、かなり難易度は高めです。
スティッキー
幼児から大人まで楽しめるミニゲームです。
棒を引き抜くときに、細心の注意を払う必要があります。
遊びでこそ成長する手指の動き
思いつくまま、書いてきましたが、もうお気づきでしょうね。
つまり、子どもの遊びって、どれもこれも、手指の発達のためにはとても役に立つものなんです。
っていうよりも、遊びは発達を促すためにあるって感じです。
ただ、最近は子どもの発達にあまり関係がないおもちゃも出てきているので、出来れば、ただ楽しいだけではなく、発達も促してくれるものを手に入れた方がいいですね。
高一の娘から聞いた、おまけの話
先日、高校1年生の娘と、算数のブロックがうまく使えない子どもについての話をしている時に、私が思ってもみなかった角度から、こんな子がいたよという事を教えてくれました。
どんな子かーーー磁石が楽しくて、授業どころではなくなってしまう子!
磁石の同じ極と近付けるとくっつかないという事が楽しすぎて、同極同士を近づけてずっと遊んでいる
とか、
1つ机の上にブロックを置いておいて、違う極をゆっくり近づけていって、ある瞬間に、机に置いてあったブロックがすっと動いて、自分が持っているブロックにくっつくのをずっと楽しんでいる
とか、
そんな子が結構いたそうです。
で、菜月もそうやって遊んでいたの?とニヤニヤしながら私が聞くと、
「いや、私はチャレンジの付録の磁石で遊んでいたから、そんなこと当たり前のことだった」と。
「だから、小学校に入るまでに、磁石遊びは飽きるほどしておいた方がいいって書いておいて」と言われました(^^;
なるほど。たしかにそうかも。
我が家では、菜月も柚樹も(葉月は途中まで)乳児期からこどもちゃれんじをしていたんだけど、そのありがたみについて考えてみたことは今まで一度もなかったんですよね。
なんか役に立っているのかなぁ。
でも、まあ、みんなやっているみたいだし。。。
こんな感じで続けていたんです。
でも、実はちゃんと基礎固めに役にたっていたんだってことに、今更ながら気付かされ。。。汗
たしかに、日常生活で必要なことはいろいろこどもちゃれんじで学んだような気がする。
我が家では、チャレンジタッチに変更してから???という事が多くなり結局やめてしまったんだけれども、思えば、非常にお世話になった教材でした。
実際にやってみるとタブレット端末の学習はマイナス面が大きすぎることがわかったのでお勧めしませんが、もし通信教育にご興味があれば、付録つきの問題集の通信教育はいいかもって今は思っています。
親が思っている以上に、付録から様々な学びをしているようです。
最後に話が脱線してしまいましたが、次回はハサミを使えるようにさせるためのサポート方法についてお話ししたいと思います。
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