知的障害児通園施設か幼稚園かもしくは保育園か、それが問題だ!
こんにちは
ずぼら母ちゃんこと渡辺さつきです。
今日は幼稚園に通う事になった顛末についてお話ししたいと思います。
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第一志望は知的障害児通園施設。でも断られてしまった!!
私はもともと柚樹を知的障害児通園施設に通わせるつもりでいました。
それで、一番近くの、しかも評判の良い知的障害児向けの園に電話したら、とりあえず児童デイサービスをと紹介されて……という事については以前お話しした通りです。
ご紹介の通りデイサービスはとても素晴らしいサポートで、柚樹のできることがどんどん増えていき、私たち家族としても喜ばしい気持ちでいっぱいだったのですが…。
それが災い(?)したのでしょうか。
3歳ちょっと前に園長先生に、
「来年度から園の方に通いたいのですが…」
と言うと
「ああ、通わせることはできません笑」
という悪魔な一言が帰ってきてしまったのです!
そこに通う事以外考えていなかった私の頭は一瞬で真っ白になり、次の言葉が見つからなくで、ただ突っ立っていました。
すると、
「他に緊急性のある子がたくさんいるからね…。」と。
ああ、そうでした。
私は柚樹のことに一生懸命になりすぎていて、周りのことがよく見えていなかったのですが、冷静に考えれば限られたこの園の枠を必要としている人はものすごくたくさんいるわけで…。
我が家にとっては、かなりの緊急性を持って、園の枠を必要としているわけですが、園の側から子どもたち一人ひとりをよく見ると、柚樹よりも入れてあげたい子どもは他にいるのでしょうね…。
サクラ、チル
不合格1つ目です。
ここから、今度は、普通の幼稚園、保育園探しが始まりました。
不合格その2
その後、お姉ちゃんが通っていた、自宅から歩いて15分の幼稚園で面接を受けました。
のんびりとしていて、子どもの個性を伸ばすことを重視している幼稚園。
子どもの興味関心からスタートするような遊びをたくさん用意してくれている幼稚園です。
この園は定員よりも多くの入園希望者がいる園でしたので、面接がある意味入園試験です。
毎日お姉ちゃんの送り迎えで顔を合わせている先生方。
それで、先生たちはとても頑張って面接に向かわせてくださったのですが、やっぱり、他の子どものようには出来ません。
遊びたいおもちゃを見つけると、面接どころではなく、そのおもちゃへ一直線。
ああ、終わったな…
翌日、結果をお聞きしましたが、予想通り、柚樹は入れていただけませんでした。
不合格その3
前にもお話したことですが、柚樹は2か所の児童デイサービスに通っていました。
そこで、園の機能を持っていない方のデイサービスの先生に、柚樹に合うような幼稚園か保育園はないかと相談してみました。
先生が紹介してくださったのは、自宅から車で10分くらいの所にある保育園でした。
私は柚樹を連れてその保育園に行きました。
園長先生が話を聞いてくれたり、柚樹の様子を観察してくれたりしました。
その幼稚園は、子ども一人ひとりの無限の能力を出来る限り伸ばせるようにというのが理念の幼稚園でした。
バイオリン・ピアノ・リトミック・英語・水泳などを取り入れた保育を行っているという、バリバリの教育系の保育園。
その一方で、障害児の受け入れも行い、障害児の能力も全力で伸ばそうとしてくれるという保育園でした。
以前ダウン症のお子さんにもしっかりサポートして、鼓笛の小太鼓を最後までやりきらせたという実績のある保育園だとデイサービスの先生はおっしゃっていました。
いい加減な保育園や幼稚園は、障害のあるなしにかかわらず、出来の悪い子どもの鍵盤ハーモニカに綿をつめて音を出ない状態にして発表会に臨むところもあるというのに、素晴らしい実践です。
それで、この保育園の園長先生から言われたことは…
「この子は、地元の幼稚園に通った方がいいから、1番近い幼稚園に通いなさい。」
オーマイガ―、またもや不合格!?
「地元の学校に行くことになるのだから、小さいうちから、この子の理解者を作っておいた方がいい」
う~ん。確かにそうなんですが…。近い幼稚園はもうすでに不合格になっていまして…。
「もし、どこも入れる幼稚園がなかったら、その時は考えてあげるから、もう一度おいで。」
もしどこも入れなかったら入れてくれるかもしれないという可能性を残しつつ、この保育園も不合格になったのでした汗
やっと見つかった受け入れ先
つぎに申し込んだのは、やはり自宅から歩いて15分くらいにある幼稚園でした。
この幼稚園は昔ながらの教育方針のおばあちゃん先生が園長先生のこぢんまりした幼稚園でした。
園児もあまり多くなく、1学年10人ちょっとくらいの本当にアットホームな幼稚園。
ここの園長先生は、電話での問い合わせの時に柚樹の話をすると、
「それならば、今度作品展があるので、是非来てください」
と誘ってくださいました
作品展へ伺い、そこで、ごあいさつをして、柚樹の様子をお話しすると、
「体験入園をしてみましょう。実際に生活の様子を見てみないと、お預かりしていいか判断できないから。」
というある意味入園試験を提案してくれたんです。
体験入園の日、園に連れていくと、柚樹は笑顔でバイバイしてすんなり幼稚園の中に入っていきました。
デイサービスで大抵の集団生活は出来るようになっていましたから、特に嫌がりもせずに、先生に手をひかれながら歩いていきます。
3日間位、体験入園に通いました。
体験最終日に迎えに行くと、
「全然大丈夫ですよ。来年からどうぞ」とのうれしいお言葉。
やった!やっと合格!
年少さんから、幼稚園に通えることになりました!
療育手帳を持っているので、それを使って障害児への助成金を申請する約束つきですが、こんな感じでようやく受け入れてくれる幼稚園が見つかったのでした。
何度も断られた事の意味
1番へこんだのは、知的障害児施設に断られてしまった時でした。
でも、ここで立ち止まってはいられない!
気持ちを立て直して、次の幼稚園へと向かいました。
でも、ダメと言われることが続くと、慣れてきてしまうのでしょうか、
「ああ、またか」
とあきらめるような気持ちが出始めていた時に、やっとOKが出て。
すっかり脱力したことを覚えています。
でも、どの園もしっかり柚樹の様子を見たうえで、
「うちの園では無理です」
とか、
「うちでもいいけれど、もっとふさわしいところがあるはずですよ」
とか、
「うちの園なら預かれます」
と責任もって判断してくださったわけで、どの園にも本当に感謝しています。
知的障害児施設の園長先生は、幼稚園に入園した後に心配して「どう?」と聞いてくださったのですが、「楽しく幼稚園に行っています」と答えると、「でしょ?そうなるって分かっていたんだ笑」といたずらっぽく笑っていました。
きっとその通り、園長先生はお見通しだったんだと思います。
柚樹は普通の幼稚園に行った方が伸びるんだと。
そして何より、入園した幼稚園もしっかりと柚樹の個性をつぶさずに力をのばしてくれましたし、本当に感謝感謝です。
中にはただ受け入れるだけで、しっかり指導できずに部屋にかぎをかけて閉じ込めてしまうとか、園庭で一人でフラフラしているのを放っておくだけ、などという園が実際にあるようです。
私は、柚樹が伸びるのを手伝ってくれない園なら行かない方がいいと思っていたので、断られ続けたことはちょっと大変でしたが、結果的には、1番柚樹に合う幼稚園におさまったんだろうなと思っています。
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