立体模倣ができない!家で行った取り組みは?
こんにちは
ずぼら母ちゃんこと渡辺さつきです。
今日は模倣を促す取り組みについてお話したいと思います。
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立体模倣ができない理由
前回の記事で、2歳10カ月の新版K式発達検査で、立体模倣ができないこと、その原因は立体の操作に問題があるのではなく、模倣することが出来ていないからではないかと仮説を立てたということをお話ししました。(仮説を立てた分析についてはこちら)
模倣ができないという現象で考えられるのは、
模倣、つまり真似をするということ自体分かっていない。
真似という概念は持っているが、真似なんてしたくない(自分のやりたいようにしたい)。
という事です
そのため、二つの取り組みの柱を立てました。
真似できるようにする
真似をしたい気持ちにさせる
1は行動自体、2は心理面へのアプローチです。
1については、真似をすること自体は分かっているのかもしれませんが、それを検証するのは難しく、時間ももったいないので、模倣する力の強化の意味も込めて取り組みました。
真似できるようにする
真似できるようにするための取り組みとして考えたのは、2段階のステップで行う事です
①積み木や立方体の組み合わせ図形を柚樹のすることを私が真似をして作る。
- 見立てを促す意味を込めて「これ何?」と聞く。
- 「ブーブ」と答えたら、
- 「お母さんも、同じブーブ作ったよ。(二つを指さして)同じだね!」ということばがけをする。
- 出来上がったものが同じ状態であるという事をよく認識させる。
- 「やった~!できたぁ!!(ハイタッチ)」←ここでご褒美
答えなかった場合は、
- それが車に見えたら「ブーブかな?」とこちらから見立てて、
- 「お母さんも、同じブーブ作ったよ。(二つを指さして)同じだね!」ということばがけをする。
- 出来上がったものが同じ状態であるという事をよく認識させる。
- 「やった~!できたぁ!!(ハイタッチ)」←ここでご褒美
この取り組みの間は、身の回りのいろいろな物で「同じだね」ということばがけを多くして、「同じ」の意味習得を確かなものにさせます。
例えば、お椀が同じものだったら、お椀を二つ並べて「同じだね」とことばがけをする感じです。
このステップは、「真似してね」とか「同じようにしてね」と指示しても、その指示の意味が理解できていないため模倣できないことへの対策です。真似させるのではなく、こちらが真似することで、真似して出来上がった状態を認識させます。
また、真似するという事が同じ様にするということとほぼ同意なので、まずは、「同じ」ということばを使って、「同じ」状態になっていることを理解させます。
一般的に日常会話では「真似してね」と言ってみて、真似できなかったら「同じようにしよう」などとことばを変えて指示してくれるので、「同じ」ということばを覚えておいた方が汎用性が高いと思います。
「同じ」がしっかり身に付いたら、試しに②を入れてみます。反応がよかったら、②へステップアップします。ただし、焦らずに少しずつ行います。
②柚樹に私のつくった図形を真似をさせる
- 立方体や積み木を使って、平面的な図形(車や家などの具体物に見立てられるもの)を作る。
- 使っているパーツの積み木のみ、柚樹の目の前に置いておく。
- 作った図形を指さしながら「同じおうち作ってみて」とことばがけをする。
- 柚樹が同じ図形を作る。
- 「同じだね~。やった~!!(ハイタッチ)」←ここでご褒美
これを繰り返す。
しっかりできるようになってきたら、使っていないパーツも柚樹の目の前に置いておき、その中から同じパーツを探して組み合わせさせるようにする。
取り組みはゆっくりゆっくりでいい
はじめのうちは、積み木の数は少ない方がいいです。
三角と四角を二つ組み合わせて、「おうち」とかです。
簡単にできるようになったら、数を少しずつ増やしていきます。
また、目の前に余計なパーツが置いてあると、作りたいものを作り、違う図形になっていってしまうので、同じものを作るという認識がしっかりするまでは、使うパーツのみを目の前に置いておいた方がいいです。
真似したい気持ちを育てる
真似をしたいという気持ちを育てるためには、真似をすると何かいい事があるという経験を積むのが効果的です。
例えば、
ハグが好きならハグ。
ほっぺたを両手で覆ってワシャ、ワシャ、ワシャってされるのが好きなら、ワシャワシャ。
頭をなでなでされるのが好きなら、なでなで。
ハイタッチが好きなら、ハイタッチ。
直接的な接触が苦手なら、お菓子をあげるのでもいいです。
とにかく、真似したら、楽しい気分になった・美味しい物がもらえた・気持ちよくなったなどのご褒美を与えます。
このご褒美は、その子によってかなり違うと思うので、お子さんのすごく好きなことを選んでください。
この「ご褒美作戦」は、どの取り組みでも有効です。
柚樹の場合は、上に書いたこと全部好きだったので、組み合わせながら使っていました。
また、真似できるようにする①は、私が真似をした状態でご褒美を与えていますが、そうすることで、「同じになるとご褒美」という回路が生まれます。
それによって、まず模倣の第一歩である「同じ状態にする」ことが、楽しい・うれしいと思ってくれることを期待しています。
2つの取り組みは同時進行で
説明の都合上、行動面・心理面の二つに分けて書きましたが、練習としては同時に行っていくものです。
特に、行動面の方に一生懸命になりすぎると、心理面の方が育っていなくて、なかなか成果が出てこないという事があるので、注意が必要です。
大人になってもそうですが、「好きこそものの上手なれ」というのは、核心をついていますよね。
小さいうちはなおさらです。
「好き」「やりたい」という気持ちをいかに育てられるかという事は、非常に重要です。
常に、喜んでやっているのかどうかという点を観察してあげてください。
もし、楽しんでいない場合は、ステップを落とし、ご褒美をたっぷりあげてください。
嫌々やることが多くなると、逆効果。大っ嫌いになってその行動自体を避けるようになり、苦手さがそのまま残ってしまう事が考えられます。
勝手に遊べる立体の模倣おもちゃもお気に入りでした
いつもつきっきりで遊んでいるわけにもいかないので、勝手に模倣で遊んでくれそうなおもちゃも買ってあげていました。
といっても、勝手に一人で遊べるようになるまでは、一緒に遊んであげて、その面白さを十分に味あわせてあげなくてはなりませんが…。
それでも、柚樹の場合は1人でできるようになってからは、私がいなくても楽しんで遊んでいましたので助かりました。
柚樹が使っていた一人遊びができる模倣のおもちゃをご紹介します。
1つ目はキューブ積み木です。これは、上で紹介した取り組みの立方体としても使っていました。
次にご紹介するのは、柚樹が幼稚園の年少さんくらいの時に買ったおもちゃです。
模様の見本カードがあり、それと同じ模様にする遊びです。
ちょっと難易度が高いですが、とてもおもしろいおもちゃで、柚樹のお気に入りでした。
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