ことばを使わせるきっかけ(自閉症スペクトラム)

こんにちは
40代専業主婦のずぼら母ちゃんこと渡辺さつきです。

今日はことばを増やすために必要な事についてお話したいと思います。

ことばを使う事の利便性を実感することが不可欠

私たちがことばを覚えていくのは何故か。
物心ついた時には、もうしゃべっていますから、あまりそんなこと考えた事もなかったですが。
でも、目の前にほぼしゃべらない人がいると、なんで私たちはしゃべるんだろうなんてことを考えてしまいました。

やっぱり、しゃべった方が便利だからですよね。
人にものを頼む時でも、自分の思いを伝える時でも、やっぱり声に出して話すのが、手っ取り早い。

音声言語って、ものすごーく便利な物なんです。

でも、柚樹は使わない。音声言語が便利な事に気づいていない???
そう、自閉症スペクトラムのある子って、一般的には自然に気付いていく事に、なぜか気付いていないという不可解な事が起こっている事が多いんです。

ことばを使うのって、なんか便利、、、そう実感させるためには、どうすればいいか。

まずは要求言語でスタート

我が家の場合は、柚樹のほしい物を要求させる場面で、「ください」って言わせるようにしました。
オウムが出ている方なら、この方法は簡単にできますが、出ていなくても、文字が読めれば、「ください」カードを使えば実施可能です。
例えば、リンゴが好きなら、りんごをあげるまえに「ください」って書いてあるカードを読ませて、ちゃんと「ください」っていったら、あげる。

もし、はじめにリンゴを見せちゃうと、興奮しちゃって文字を読むどころじゃなかったら、その回はあきらめちゃいます。
で、次回はリンゴを見せる前に「ください」と読ませて、言えたらリンゴを出してあげる。
そんな無理やり言う状況を作っちゃうんですね。

リンゴだけではなく、他の物でも、もちろんやっていきます。
飲み物とか、おもちゃとか、とにかく、柚樹がほしいって言いそうなものは何でも教材になります。

「ください」が定着してきたら、他の要求言語にもチャレンジ。
「のみたい」とか、「みたい」とか、柚樹が使いたがりそうなことばを、順番に教えていきます。
この要求言語を教えている最中は、極力その要求をのんであげる事にします。
ええっ?今かよって思う事もありますが、覚えるまでは、我慢我慢。
要求言語を、カードを使わずに音声言語としてしっかり使えるようになったら、ちゃんと躾けてあげましょう。

写真カードと要求言語の組み合わせが「使える」!

この要求語は、のちのち写真カードや絵カードと連携させる事も出来ます。
写真カードや絵カードを母ちゃんに見せながら、「ください」って言えば、それがもらえるって、ものすごく便利ですよね。
だから、柚樹もどんどん使うようになりました。

ただし、写真カードや、絵カードの中には、「今はない」っていうものも含まれていますよね。
それは、お子さんの手の届かないところにしまっておいて、要求されたら出せるものだけを、使わせるようにしてください。

要求言語を使って要求したのにもらえない、ってなると、要求言語自体の利便性を実感するという目標が達成できないだけではなく、その後パニくって大変な事になるかもしれません。

それらができるようになったら、次は「りんご」「ください」と両方言わせます。
写真カードや要求語カードを使ってもかまいませんし、使わなくても出来ればそれで大丈夫です。
カードを使って取り組み始めたら、少しずつカードがなくても、音声言語のみで言えるようにしてあげます。

その後は「りんご」と「バナナ」「ください」など、どんどん言葉の世界を広げていくことができます。
そしてまた、ことばで簡単にお願いできるようになるので、自閉症スペクトラムのあるお子さんも、そのお母さんも、ストレスがかなり減ってきます。

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